大切な人が病気に。

できればそんな未来ではなく、自分も大切な人も健康であり続けたい。誰しもがそう思うもの。

あなたも、「健康なんてどうでもいい」なんてことは1㎜も思っていないはず、ですよね。

大切な人を思う気持ちはいつの時代も変わりませんが、健康志向のトレンドは今も世界で進化し続けています。

インターネットやSNSの普及で健康に関する情報が手に入りやすくなったことや、高齢化が進んでいること、医療費の問題などが影響しあっているようです。

そして健康志向の高まりは食生活の変化にも。

そのひとつに、外食を避けて「中食」を取り入れるご家庭が増えていることが挙げられます。

中小企業や個人が参入しやすい中食業界

中小企業や個人が参入しやすい中食業界

中食という言葉に馴染みがないかもしれませんが、家庭での調理を必要とせずに食べられる、あらかじめ調理済みの食品のこと。

そして、中食を扱う産業を「中食産業」と言います。

中食産業は、いわゆるお弁当やお惣菜のような出来上がった商品を買って、家で食べるスタイルの食事を担う業種。中食産業はコロナ禍で一旦は売上が減少したものの、2023年時点では順調に推移しています。

中食産業が好調な要因としては、共働き世帯や単身世帯、高齢夫婦世帯の増加などによるライフスタイルの変化や、食品技術の高度化により美味しくて安心、外食よりも安価で手軽な点が挙げられます。

このように、忙しい現代人にとって手軽で便利な食事の選択肢となっている中食。ですが、外食より健康面への配慮はあるとはいえ、中食に頼りすぎると塩分や脂質を摂りすぎるといった心配があることも事実です。

そのため、健康志向が高まる中で多品目を使った料理や手の込んだ料理、単身・高齢者世帯向けの少量多品種など、中食に対する消費者ニーズは多様化しているのです。

この多様化しているニーズや季節商品、地域ならではの独自商品への対応は、中小企業や私たち個人の小回りが利く特性を生かすことができます。

健康志向に特化して個性を打ち出す

健康志向に特化して個性を打ち出す

中食には便利なだけではなく、健康に配慮した料理が食べたいという一定数のニーズがあります。

そのニーズを満たしているのが、中食の大手RF1(アール・エフ・ワン)。

サラダを中心に、健康、安心・安全、鮮度にこだわった惣菜を揃えて人気を得ており、大手がカバーしきれない市場をキャッチアップした好事例と言えそうです。

このように健康志向に配慮した商品を打ち出すことがビジネスチャンスに繋がることになり、その中でも大豆ミートはとても大きなチャンスが眠っているのです。

一部の大手のハンバーガーショップやコーヒーチェーンでは、すでに商品化していますが、それでも大豆ミートの品数は圧倒的に少ないのが現実。

大手は小回りが利かないだけに、多品種対応が難しい。その点、中小や個人なら大豆ミート専門の惣菜店といった特化型の店舗を展開しやすく、私たちにとって大きなチャンスと言えるのです。

女性を中心とした固定客と話題性

女性を中心とした固定客と話題性

実際に大手がカバーしきれないニーズに応えた事例をご紹介します。

それが大豆ミート専門の惣菜屋です。

そのお店では大豆ミートだけではなく、使う材料にもこだわって、食品添加物や出来合いを使わず全て店内で手作り。出汁は昆布と鰹節で毎日取っていましたし、野菜は有機栽培の農家さんから仕入れていました。

少しずつですが、コンセプトに共感してくれるお客様が増えて、定期的に買ってくださる方が増えていきました。

珍しがって、遠方からのお客様も立ち寄ってくれていたんですよ。

さて、このお話ですが過去形でお伝えしていることに気づかれたでしょうか。実はこれ、なんと10年も前のことだからです。

まだ、大豆ミートが知られていない時期ですので、今ほどの需要はありませんでした。にも関わらずこれだけ多くの方から支持いただけていたのは、大豆ミート専門の惣菜屋が日本ではそこだけだったからです。

あれから10年以上が経過し、大豆ミート市場はぐんぐんと拡大。なので、大豆ミートを扱うことのできるスペシャリストが必要なのです。

しかも、この勢いはタピオカのような一過性のブームで終わってしまうものとは違います。

大豆食品と言えば「豆腐」「納豆」『大豆ミート』と言われるようになっていくでしょう。

ちなみに。

大豆ミート専門の惣菜屋を営んでいた店主ですが、今では数少ない大豆ミートの専門家として企業案件を数多くこなしたり、料理教室を開催したりと活躍しています。